はじめまして。“セロトニン活性療法 調律師”の橋元と申します。
現在、EDEN 〜 Aroma & Healing 〜というリラクゼーションサロンで自律神経症状に特化した整体サービスを提供しています。
なぜこのようなし仕事をしているのかというと、何を隠そう、僕自身もパニック発作や不安感などで苦しんだ過去があるからです。
苦しみながらも、色々な方の力を借りつつ、薬に頼ることもなく、約7ヶ月で病気を克服できました。
パニック発作が出なくなってから2年以上経ちますが、今現在、発作や不安感で悩まされることはなく、平穏な日常を送らせていただいております。
そんな僕の経験を踏まえて、同じような悩みをお持ちの方のために何か力になることができればと思い、こちらの記事では、僕がパニック発作を起こし、数々の体調不良を経て、病気を克服するまでの道のりについて書いていきたいと思います。
“セロトニン活性療法 調律師の橋元”って何者?
そこでまずは、
“セロトニン活性療法 調律師の橋元”って何者?と思ってらっしゃる方も多いと思いますので、今からお話させていただきますね。
さっそくですが、、、
僕は消防士をしていました。
消防士は地方公務員であり、いわゆる安定の職業と呼ばれおり、子どもたちにも人気の職業ですね。
さて、
なぜ僕が消防を仕事として選んだかというと、
「人助けをしたい」とか「子どもの時からの憧れで」とかそんな立派なものではなく、
大学3年生の時に将来について考える中で、
「とりあえず公務員でしょ、だったら消防士かな」くらいの気持ちで志しました。
残念ながら、全然たいそうなものじゃないんです。
その後は、大学生活と並行して夜間の専門学校に通いながら公務員試験の勉強に励みました。
そして無事、試験に合格し、
大学卒業後、晴れて消防士になることができました。
軽い気持ちで志した職業ではありますが、
実際は厳しい世界なんだろうな、、、というイメージは持っておりました。
みなさんは消防士にどんなイメージがありますか?
「力強くてたくましい」とか、
「心身共に鍛え上げている」
とか、
そんなイメージを持ってる方も少なくないと思います。
僕もそのような体育会系のイメージを持っておりました。
実際、消防の世界に入ってみると、
先輩方は本当にたくましく、時には厳しく、時には優しくといった感じで、
多くのご指導をいただきました。
想像していた通り、
体力面ではきつい部分も多く、訓練や現場では先輩方についていくのが精一杯でした。
また、悲惨な現場もあり、精神的に追い込まれそうになることが何度もありました。
それでも、多くの先輩や同僚に支えられ、
長い年月をかけてではありますが、
文字通り、心身ともに鍛えて上げていただきました。
そして、月日は流れ、
プライベートでは、結婚し子どもにも恵まれ、マイホームまで手に入れました。
公私ともに、
自分はなんの不自由もなく、なんて幸せな人生なんだろうと我ながら思っておりました。
いわゆるリア充と呼ばれてもおかしくなかったかもしれませんね。
突然の体調不良
はい、前置きが長くなってしまいましたが、
ここからが本題です。
そんな充実した日々を送り、
心身共に鍛え上げているはずの消防士の僕が、
ある日突然、体調を崩しました。
それは今まで味わったことのない、大変辛い日々の始まりでもありました、、、。
その時何が起きたのか、、、
令和3年3月のある日、僕は救急隊員として救急車で出動していました。
感染症の陽性者を搬送するために。
病院へ向かう途中、車内で僕は、急に居ても立っても居られないような感覚に陥りました。
なんと言っても息が苦しい。
「このままでは死んでしまう」と思い、つけていたゴーグル、手袋、マスク、ヘルメットを外し、窓を開け外気を浴びました。
数分後、なんとかその発作のようなものは落ち着き、無事傷病者を搬送することができましたが、
なんだか心が落ち着かない、そんな感覚が残りました。
「今のはなんだったんだろう」「疲れてんのかな」
そのくらいの気持ちで、その日は勤務を終えました。
ですが、そんなある日から、突如として僕の世界は変わりました。
家ではいつも通り過ごせていたものの、
仕事中に、急に息ができなくなるような感覚になり、動悸、息苦しさが出てくるようになりました。それも何度も。
救急車運転中に手に違和感を感じたと思ったら急に動悸、息苦しさが出てきて、運転どころではなくなったり、
火災現場でも、酸素マスクをつけて室内に入っている時に同様の怖さ、息苦しさを感じ、不甲斐なくもその部屋から逃げてしまったり。
それが度々起こるようになり、さらには現場ではなく、事務所内でも症状が出るようになりました。
また、気分の浮き沈み、不眠、倦怠感、集中力散漫、食欲不振なども出てきました。
原因がわからないまま、とりあえず生活を続けていましたが、
その後、私生活でも動悸や息切れ、落ち着かない、倦怠感、不眠、食欲不振などの症状に悩まされ始めました。
仕事場のみならず、私生活でも…。
「なんなんだこれは」
「精神的におかしくなったのか」と思いました。
同時に、
これまで身体は鍛えてきたつもり、体力もあるはず、何よりメンタルは強いと思っていた自分が、
「まさかメンタル壊すなんて、、、」という思いが拭い切れませんでした。
その後も、気持ちの浮き沈みもすごく頻繁で、安定しない状態であったり、
死にたいとまでは思わないが、死を考えると、死にたいと思うのかなと考えみて、ものすごく怖くなったり。
「怖い」「息苦しい」そんな活字を見るだけで、気持ちが落ち、怖くなり、動悸すらしたり、
お笑いや音楽を見聞きしても何も感じなくなったり、
子どもとの遊びも楽しめなくなったり、、、
とにかく今まで出来ていたことができなくなり、楽しんでいたことが楽しめなくなっていきました。
もうこれはダメだ。
メンタルを壊してしまったんだと思い、病院の先生を頼ろうという決断に至りました。
「誰か助けて」の一心で病院を探す
メンタルを崩したと思い、心療内科や精神科を探しました。
「僕を救ってくれ」の一心で、10件ほど連絡するも、
予約がいっぱいでその日はどこも受診することができませんでした。
こんなにもメンタルの病院は世に求められているものなのかと思うと同時に、「誰も救ってくれないんだ、、、」という思いが頭を巡りました。
また次の日、
もう一度心療内科、精神科を探し、新たに10件近く連絡するも、
予約がいっぱいだとか、新規での受付は早くて2週間後とかでどこも見つかりませんでした。
「早くて2週間後、、、」
当時の僕は、そんな時間を待つ余裕なんてなく、
「今すぐ、助けてほしい」の一心でした。
なおも諦めきれず、
誰かに頼りたかった僕は、なんでもいいからとにかく検索しました。
カウンセラーとの出会い
「メンタル 治す」「メンタル 相談」、、、。
いろんなワードで検索している中で、カウンセラーという存在に気づきました。
「ついに頼れる人が見つかった」という思いで、
カウンセリングを受けられる場所に連絡を入れるも、こちらも探すのに難航。
そんな中、唯一予約が取れたカウンセラーがいました。
幸いにも翌日に予約が取れ、カウンセリングを受ける機会を得ることができました。
カウンセリングは初めて受けるということもあり、正直とても緊張しました。
カウンセリングでは、
・家族構成
・仕事
・どのような症状があるのか
・最近の日常生活について
などを聞かれました。
自分自身で最近の生活を振り返ってみると、、、
・慢性的な睡眠不足
・寝不足でランニング、登山
・朝食抜きダイエット
・職場のストレス、疲れ
など、少し無理をしているなあという自覚はありました。
さらに、ここ数ヶ月、首のこりも取れず、もやもや感もあり、スッキリしない日が続いていたことに気づきました。
上記の内容を受けて、カウンセラーは、
「体を酷使しすぎです。健康の為と思っていることが、逆に体に悪いことをしている気がする」と。
「睡眠、食事が大切です。朝食は摂るようにしてください」と。
確かにな、と心底思いました。
「自分は何をここまで追い込んで日々を生きていたんだろう」とハッとしました。
その後は、カウンセラーに言われた通り、
なるべく体を休めるように、食事はしっかり摂るように心がけました。
しかし、メンタルの不調は変わらず。
これは、「メンタルではなく、疲れなんだ」と自分に言い聞かすも、
どうにもこうにも気分が上がりませんでした。
自分自身のことがどうにも納得できなくて、僕は度々ネット検索を続けました。
身体を整えると病気は消える?
そんなメンタル不調が続く中、
YouTubeで「うつは脳血流不足です」との発言を聞きました。
「そもそも、うつ病はメンタルの問題って誰が言ってるんですか、根拠はどこにあるんですか」と。
その発言だけで何か救われたような気持ちになり、
「え、もしかして血流を改善したら良くなるの?」そう思い、見様見真似で首をマッサージ。
少し良くなったかなと思いながら、その日はぐっすり眠ることができました。
次の日の仕事は、体調を崩して以降、一番調子が良かったのは事実でした。
自分はおそらく、うつではないが、
メンタル不調が続いたため、うつではないかと本当に思っていました。
そんな中、「うつは脳血流不足」という言葉を聞き、
マッサージ、整体というものに興味を抱くようになりました。
カウンセリングを受けて以降、
1〜2ヶ月程は、本調子ではないものの、なんとか日々を過ごしていました。
睡眠はなるべく十分に取るようにして、
とにかく無理をしないことを大切にしました。
また、飲酒を減らし、10年以上吸い続けてきたタバコまでやめてしまいました。笑
それでも日常的なマスクによる息苦しさを感じてしまうことがしばしばあり、
それに伴って動悸や不安はなかなか消えてくれませんでした。
子どもの入院により体調悪化
令和3年6月(発症してから3ヶ月)。
息子が病気になり1週間入院することに。
付き添いで病院に泊まることもあり、その頃から、メンタルがまた不安定になり始めました。
気分が上がらない、イライラ。
特に仕事に対してやる気がなくなり、ダルさが出てくるようになりました。
勤めて、10数年。仕事に関してだけは、「行きたくない」という感情を抱いたことはなく、今回が初めての経験だったため、非常にショックを受けました。
また、貧血なのかと思い、サプリを服用したり鉄分の多い食べ物を食べたりするも改善せず。
約一ヶ月、仕事へのやる気が出ない状態が続き、
さらには、
ダルさ、落ち着かなさ、不安感などで、発症して以降、1番キツい日々を送りました。
考えすぎてるつもりもないのに、なぜか落ち込み、不安になり、
「死にたい」という願望こそないが、「死」について考えるとすごく恐ろしくなりました。
そんな状態でも、
病院に行くのが怖いのと、何故だか薬に頼るのは嫌だというエゴもあり、
ネットサーフィンを続けました。
整体との出会い
・メンタル不調はあるが、仕事に行けないほどではない
・睡眠をとればマシになる気がする
そんな状態であったため、うつではないかなと自分なりに決め込み、
その中で、自分の症状はパニック障害もしくは自律神経失調症ではないかという結論に至りました。
(厚生労働省が示すパニック障害の診断基準に照らし合わせると、見事に合致、、、)
表1 パニック障害の診断基準|メンタルヘルス|厚生労働省.webarchive
表2 パニック発作の診断基準|メンタルヘルス|厚生労働省.webarchive
そして、整体について気になっていたということもあり、
なんとなく「自律神経 整体」で検索しました。
すると、自分が住んでいる街にも何軒かそのような整体が存在しました。
なんとなく優しそうな先生を選び、予約を取りました。
これが7月半ばの話になります。
藁さんにもすがる思いで、車で15分ほどの整体へ向かいました。
これまでも体を痛めた時に、整体や整骨院にお世話になる機会はありましたが、
今回は自律神経の専門のところということもあり、
最初のカウンセリングの時間が充分にありました。
後で伺った話ですが、
先生は産業カウンセラーとしての経験や、いのちの電話での経験もされていたという事で、ものすごく話しやすい方で、
何より、傾聴力が半端ではなく、自分の味方であるように感じました。
先生からの指摘は、
・自分が「気づくタイプ」の人間であること
・そこに加齢による副交感神経の働きの低下が重なり、今までよりもストレスを感じる体になってしまっていること
・体の所見としては、猫背、首のこり、大腰筋の硬さがあること
などについてでした。
カウンセリングと施術で約1時間。
そのあと、自律神経を整えるための方法や
日常生活の中で気をつける事を教えていただき、
「余裕があるときに、ストレスの原因を考えてみてくださいね」と言われました。
そのアドバイスを受けた僕は、
「根本原因は自分の中にあり、そこと向き合い自分で対応することがとても大事」という事を先生はおっしゃっているんだろうなと、なんだか腑に落ちた気がしました。
気分は少し晴れやかになり、先生から教えていただいたことをさっそくその日から始めました。
1週間後、もう1度先生のところに行きました。
・相変わらず仕事の疲れは取れないものの、メンタル不調は落ち着いてきたこと
・それでも本調子ではないこと
・首のこりが少し残っていること
について伝えました。
先生は、
「仕事がキツそうですね。もしストレスの原因が仕事であるならば、その先を考えてみるのもいいですよ、何かありますか」と言われ、
僕はドキッとしました。
正直、転職をうっすら考えていましたが、いざ人から言われると少し驚いてしまいました。
転職、、、。
一体自分に何ができるんだろう。
自分は何がしたいんだろう。
このままでいいのだろうか。
そんなことを考える日が多くなっていきました。
自分を見つめ直す
令和3年7月(発症してから4ヶ月)に整体を受け、
自律神経の整え方を学び、試すこと4ヶ月。
ようやく体調がいつも通りになっていることに気づきました。
10月頃ですね。
仕事に行くのも辛くないし、気分の上下もない。
動悸や息苦しさも気にならず、発作に至ることもない。
気づいた頃にはそんな感じでした。
この4ヶ月間、何をしてきたかというと、、、
引き続き、仕事は続けながら、
朝の不安感は感じつつ、体調の波はありながらも、
自律神経を整えることに注力しました。
また、極力自分への悪いストレスは排除するように行動したり、
自然とストレスがかかるような思考をしていないか確認したりして、
自分が心地いいと感じる状態をなるべく増やすようにしました。
具体的には、
・追い込み癖を減らす(充分頑張っている自分を褒める)
・頑張りすぎないこと
(10割頑張らなくても、7.8割やっただけで充分な結果を出せていることを知る)
・完璧主義を減らす
(今すべきことと、しなくていいことを見極め、メリハリをつける)
・自分を大切にする
(モヤッと感じることがあれば、リフレッシュが必要なくらい疲れてるんだなと自分を労わり、ストレス発散をする)
このようなことをしてきました。
また、体調が少し戻ってきた頃には、
自分の苦手なことや場所に対して、少しずつトライしていきました。
苦手になった、スーパー、エレベーター、運転などに挑戦し、
もし、発作が起きそうであれば、
呼吸法でまずは落ち着かせる。
そして、「大丈夫、大丈夫」と自分を励まし、
「ここは危険なところではないよ」と言い聞かせました。
毎回、うまくいくわけではないですが、
少しずつトライしていくことで、小さな自信を一つ一つ積み重ねていきました。
積み重ねた自信を成功体験として自分に刻み込むために、
自分をたくさん褒めてあげました。
「やればできるね」
「怖くなかったね」
「すごいじゃん」と。
簡単にお話しましたが、
このようなことを一つ一つ行なっていきました。
こうしていくと、
不思議なもので、
すこーしずつ、良くなるものです。
良くなったかと思えば悪くなったり、
また振り出しかぁ...と思ったりもしましたが、
その度に「今は上り坂だから辛いんだ、でも確かに登っている」と自分を励まし、
なんとかここまで来れました。
パニック発作を経験して、1年以上経ちますが
今は、何不自由なく毎日を過ごせるまでになりました。
まとめ
以上、簡単ではありますが
僕がパニック障害を克服するに至るまでを書きました。
まとめますと、
パニック発作発症
↓
メンタル不調
↓
病院を探す
↓
どこにも診てもらえない
↓
カウンセラーと出会う
↓
整体と出会う
↓
自律神経を整える生活を始める
↓
自分を見つめ直す
↓
不安定期を乗り越え、症状が消える
このような流れでした。
今でこそ言えますが、
体調を崩したおかげで、自分の強さや弱さを知り
人生がとても生きやすくなったように感じます。
我慢を手放し、妥協を覚え、人に優しくなれました。
また、色々な方に助けていただく中で
「自分は1人じゃないんだ」ということも実感しました。
体調不良以降、
家族には少し迷惑をかけたかもしれないけれど、自分の心と体に向き合いながら、何とか体調を戻せてこれました。
自分自身は今までとても自分に対して無頓着だったなぁと痛感しました。
自分に厳しく他人にも厳しくみたいな面があったなぁと、
これまでの人生を振り返りました。
その中で、
僕は、同じような経験をされている方の力になりたいと思い、
この仕事を始めました。
正直、この病気はまだまだ理解されない部分も多く、
多くの人がパニック発作だけではなく、孤独感も味わっています。
そんな方に向けて、
「あなたは1人じゃない」
「大丈夫、きっとよくなる」
という思いを伝えたいんです。
僕は、カウンセラーさんに、整体の先生に力を借りました。
1人では克服できなかったかもしれません。
僕は経験した。
だから、あなたの気持ちが僕はわかる。
きっと力になれる。
そして
あなたもきっと変われる。
僕はそう信じています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
とってもうれしいです!!